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2014年8月 日曜特別礼拝のご案内『日本神話とキリスト教の伝承』

 日本神話とキリスト教の伝承

「元号」と「皇紀」

皆さまはふだん、「元号」を使用しているでしょうか、それとも「西暦」でしょうか。今年は「元号」で言えば「平成二十六年」で、「西暦」で数えれば「(紀元後)二〇一四年」です。

「元号」は新しい天皇の即位と共に新しくなります。そこで平成二十六年とは、昭和天皇が崩御して、皇太子であった現天皇が即位をしてから二十六年、ということになるわけで、「元号」とは天皇を中心とした数え方を意味します。 

あまり知られてはいませんが、日本には「皇紀(こうき)」という数え方もありました、というよりもあります。

「皇紀」とは初代の天皇である神武天皇が即位したとされる年から数える紀年法のことで、戦前は神武天皇が即位をしたとされる二月十一日が「紀元節」として祝われ、それは戦後、「建国記念日」という祝日となりました。

この数え方からしますと今年は皇紀二六七四年ということになるのですが、その根拠とされるものが「日本書紀」の記述でした。

 

「西暦」とは「キリスト暦」

では、「西暦」とは何なのか、ということでが、「西暦」とは西洋の暦の略で、正確には「キリスト暦」を指します。「キリスト暦」とはキリストの誕生をもって、歴史をその前と後とに分ける紀年法のことで、キリストが誕生する以前を「B,C」、キリストの誕生以後を「A.D」と言います。

「B.C」とは「Before Christ(ビフォー・クライスト キリスト以前)」の略でキリストの誕生以前という意味です。また、「A.D」とはラテン語の「Anno Domini(アンノ・ドミニ)」を短くしたもので、「ドミニ」は「主の(キリストの)」、「アンノ」は「年」ですので、「主なるキリストの年」ということです。

つまり「西暦」とは、キリストの生誕を起年とする、キリストを中心とした数え方であって、今年は「主なるキリストの年二〇一四年」ということになるわけです。

 

古事記と聖書

「古事記」ですが、日本最古の歴史書とされる古事記は今から一三〇二年前に、太安万侶(おおのやすまろ)という人によって編纂されました。この「古事記」には神々による日本国の誕生、神々の子孫とされる歴代の天皇の物語が記されています。

 

一方、唯一神による世界の創造の物語が記されている「創世記」をはじめとする「旧約聖書」は、「古事記」よりも千年も前に編まれており、イエス・キリストの生涯について書かれた「新約聖書」の「福音書」も、西暦一世紀末に書かれました。

 

私どもの教会では、今年も六月から十一月までの第一日曜日に、初めての方々を対象にして、「日本人とキリスト教」という題で日曜特別礼拝を行うことにより、講話で聖書の神さまを分かり易くご紹介しておりますが、三回目の八月の講話では、「日本神話とキリスト教の伝承」というタイトルのもと、「古事記」、「日本書紀」に見る日本神話や伝説が語る意味と、旧新約聖書から聞こえてくるメッセージを解明することによって、混迷する二十一世紀を正しく生きる知恵というものを、ご一緒に分かち得たいと願っております。

暑さも真っ盛りと思われますが、この八月三日日曜日、街角の小さな教会にお越しくださって、分かり易い講話と心を癒すゴスペルの歌声に耳を傾けてくだされば幸いです 

ご来会を心よりお待ちしております。